進化占星術で読むコペルニクスの魂の学び①冥王星編

占星術師のTomomi@tomomi_333489)です。

先日はコペルニクスのサビアンシンボルという記事を書きました。

まだお読みでない方は記事のリンクからどうぞ☺

 

コペルニクスのサビアンシンボル

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サビアンシンボルについて

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進化占星術について

今回の記事ではジェフリー・ウォルフ・グリーン提唱の「進化占星術」で読み進めていきます。

まず「進化占星術」とはなんですか?というお話は以前こちらの記事に書いていますので読んでみてください。

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進化占星術関連リンク(アフィリエイト広告)

進化占星術に関するサイト様を紹介いたします。

  • ジェフリー・ウォルフ・グリーンのエッセンスを教えている学校HP
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*本文の中で何度か「この本」として触れている本はこちらのことです。

  • 佐々木りささんによるSchool of Evolutionary Astrology公認日本情報サイト
[blogcard url=”https://ea-japan.info/”]

こちらの本の翻訳者。

導入部分の動画講座もされていて、私も受講済みです。

  • ホ◻︎スコープ研究所の相原あすかさん

また、翻訳班と共に公式サイトに投稿されている内容を翻訳してくださったものをUPしたり、魂の成長や占星術、哲学やこの世に伝わる叡智について様々な角度からのブログに綴られています。

[blogcard url=”https://ameblo.jp/akita51/”]

どのサイト様も進化占星術を学ぶことにおいてとても参考になりますので、興味のある方はジャンプしてみてくださいね。

その他にも・・

マウリース・フェルナンデス(師はジェフリー)による進化占星学(意識の進化の占星術)を大旗ハルミさんによる講座などもあります。

進化占星術×コペルニクス

魂の進化段階の推察

  1. 人間初期の学びまたは学びなおし(2~3%)
  2. 社会の中で生きる学び、家族、人間関係、社会性を身に着ける(75%)
  3. 個性化段階、個人力をつけていく(20%)
  4. スピリチュアル、目に見えないもの(世界)と共に生きる(2~3%)
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以前、書いた記事の中に「魂の進化段階」について詳しく触れています。

この記事内の「3・個性化段階(天王星)」において「疑問を持ち、一般的なものから外れて自分の個性を高めていこうとする段階」「自分で発見すること」という部分に当てはまるのではないかと推測します。

「自分で発見する」ために様々な大学に通い、その後は叔父の勧め通りに聖職者となりながら、個人的な趣味として天体観測をすることは個人の力を高めていく動力になったのではないでしょうか。

コペルニクスが生きた時代背景

社会的・文化的・政治的な背景を推察することはその人の価値観にも通じています。

コペルニクスは1453年の東ローマ帝国滅亡からちょうど20年後に生まれる。

東ローマ帝国の滅亡は中世の終わりを意味し、キリスト教的宇宙観から、人間中心の宇宙観へと人間の意識が大きく転換を遂げていく時代の真っただ中を生きたのが、コペルニクスであった。

歴史の世界では西ローマ帝国が滅亡した476年から1453年の東ローマ帝国滅亡までを中世と位置付けているが、この約1,000年間は人類にとっては暗黒時代であり、科学でほとんど進歩のなかった時代である。(*一部・下部リンクより引用)

地動説で知られるニコラウス・コペルニクスの業績と生涯

1400年代を生きた人々はジャンヌ・ダルク、レオナル・ド・ダヴィンチ、ミケランジェロ、コロンブス、ヴァスコ・ダ・ガマ、マルティン・ルター、ヘンリー8世など。

日本では室町時代(応仁の乱などの時期)にあたります。

この頃、ヨーロッパでは封建社会の崩壊と共に黒死病(=ペスト)の流行によって人口が激減したようです。(その人数はヨーロッパの人口の1/3とも2/3ともいわれています)

冥王星の位置

コペルニクスの冥王星は乙女座/1ハウスにあります。

出生図の冥王星の位置は「自然と行ってしまう凝り固まったパターン」を示し、無意識の内にこの行動を取ることで安心を得るようです。

乙女座の細かい部分に興味を示し、スキル習得をしたり、求められる役割を担うという部分が過剰に働きやすく、徹底的に取り組むもしくは全く取り組まない方向性・選択肢もあったのでしょうが、コペルニクスの場合は人生目的を表す太陽と180度を取り、土星と90度(Tスクエアの一部)を取っていますから、様々な勉学に励む中で興味がある分野の発見と聖職者・医師・占星術師・知事として求められる役割を全うしながら「自分らしさ」を見つけていこうとしていることが伺えます。

土星も冥王星も遠い天体であることを考えると人生=太陽という時間をかけて取り組むことで「個性化」(*進化段階)を進めようとしています。

また、1ハウスの冥王星は「常に行動を通じて自分自身を発見する」と書籍の中に書いてあります。

これはコペルニクス自身が直感や衝動的な行動を通じて「自らが求めているもの(魂としての欲求)」を発見していこうとしていることが現れています。

この直観的行動をすることで自由に動き回ることや独立心を育てていこうとしています。

冥王星逆行の有無

コペルニクスの冥王星は逆行しています。

冥王星の逆行については進化占星術について記した記事にも書いています。

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➤抜粋

冥王星の逆行は集合体としての進化を促し、きわめて深い意識での内省を促します。

それは創造の源への回帰への深い欲求から個人の意識へと深く入り込むため、集団や社会になじめない感覚を持つことも考えられます。

冥王星のアスペクト

コペルニクスの場合は人生目的を表す太陽と180度を取り、枠組みや制限を表す土星と90度(Tスクエアの一部)、海王星と60度を取っています。(現代を生きるほとんどの人が持っているアスペクト(海王星冥王星60度)ですから共通の何かがあります)

つまり、冥王星に対するアスペクトは太陽・土星・海王星の3つです。

冥王星とのアスペクトの多さからは魂の進化のペースを見積もることができますから、そこに当てはめると魂の計画的な進化成長を望んでおり、「人生とは?」「生きる意味とは?」といった独自の人生観を社会的な役割を担うことで見つけていこうとしていることが読み取れます。

この冥王星アスペクトの中に理想や夢・神秘・スピリチュアルを表す海王星があります。

コペルニクスは聖職者でもありますから、目に見えない世界は信じていたと思います。

聖職者も目に見えない世界も海王星が示しています。

しかし、宗教的な教義よりももっと広く、もっと大きな世界の大いなる力を信じていたのだと思うのです。

信じていたからこそ、自らの目で、力で確かめようとしたのではないでしょうか。

上の方で紹介している本では冥王星とその他のアスペクトに関してとても細かく解説されています。

気になる方はをぜひ読んでいただきたいのですが、ここでは少しだけ解説していきます。

  • 太陽×冥王星 強い目的意識・権力と支配に関連・リーダーシップ・圧迫
  • 180度 社会的権力・社会変革を象徴する人物との積極的な関わり・周期的な変化変容

まず、人生の目的意識である太陽と冥王星が向かい合う形はコペルニクスを象徴するような配置であることを前回の記事で書きました。

➤コペルニクスのサビアンシンボル

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これは「コペルニクス的転回」という言葉が象徴していることがわかります。(この言葉自体は18世紀の哲学者イマヌエル・カントが言ったものです)

180度は問題・環境との対峙を表します。

この角度から生み出される対立によって自覚したり、自分だけのものにするのではなく対象となる者へと働きかけるといった他者との共有がテーマとなります。

この太陽と冥王星には「支配と被支配」といった他者との力関係、または依存と執着と向き合うことや権力の獲得のための努力(権力といっても頂点に昇りつめるという意味だけでなく、目的や使命を達成するために努力を惜しまない)と権力の乱用(自分の地位を守る・他者を認めない・横暴・優越感に浸るなど無慈悲で不正な行為を前世してきたもしくは現在進行であるならば、気づくための必要な出来事が起こり、客観的に自分を知り、改善することが求められる)といった意味合いがあります。

「魂の望み」を叶えるには衝動的な欲求ともいえる行動を起こし、自分らしく表現できるものを発見することや実現していく過程を人生をかけて学んでいるとも言えます。

しかし、特別視されることや権威的な存在として崇められるような存在になることを望み、優越感に浸るとその状況に捉われてしまい、魂の成長どころかネガティブなカルマが増えていくことになります。

他者や環境に賞賛されることよりも、自分が心底満たされる”なにか”を自らの手で発見していかなくてはいけませんから、冥王星1ハウスにあることで「自分自身を徹底的に知っていく」という意味に繋がっていきます。

  • 土星×冥王星 自己責任・自分に厳しくすることで仕事や目的を達成する・粘り強さ・仕事や研究
  • 90度 新しい自分らしさを見つけ、実現し、確立するために新しい形で表現する段階

90度は出会いがしらの事故と表現されることが多いアスペクトですが、見えていなかったもの(対抗物)が急に見えてくる(事故)というのは一見して悪いことのように思えますが、ぶつかることで初めて見えてくることはあります。

例えば、事故をしたなら死角があり注意が必要な場所で注意深く運転していなかった、いつもの道だからと危険予測を怠った、道路標識やルールを守れていなかった、怠慢なところがあった、運転するということは危険を伴うということを忘れていたなど様々な理由が考えられます。

事故の場合だと気の緩みが大きな事故に繋がりますから体調管理や注意深く運転することは必須。ですが、起こしてしまったとしたら自分で何が原因なのか振り返ったり、また第三者によって立証がされていくでしょう。

そう考えると90度も大なり小なりの事件・事故などの出来事を通して「気付く」「振り返り、活かす」といった現象化と現実化という意味を持つことになります。

土星と冥王星「生きることの厳しさ」をいかに克服し、自らの目的(魂の望み・願い)を見つけて社会の中で形作っていくかが問われているアスペクトです。

このアスペクトの意味として上にあげたもの(紫カッコ内)コペルニクスに関連したプラスの意味です。

惑星は「惑わす星」と書きますから、私たちがこの世(地球)を生きている中で惑わされ、揺れ動くことで人間として生きる力を習得していこうとしています。

プラスにもマイナスにも揺れ動く力をいかに統合し、扱えるようになるかが人として重要ですから、力が加わったからと能動的に行動を起こしたのでは破壊や崩壊といったことに繋がる可能性もあります。

土星と冥王星のマイナスの意味は冷酷、熱狂的な固執、厳格、暴力、殺害、殉教者です。

コペルニクスにマイナスの力の学びが無かったのであれば、太陽冥王星と共に冷酷さと絶対的な権力を巧みに使う権力者を目指すことに力を注いだり、戦争や殺害など他者を傷つけることがあったかもしれません。そうだとすると、自分の行動には責任が伴い、自分で責任を取るといった学びが追加されていたでしょう。

しかし、コペルニクスにとって社会の頂点を目指し、他者を支配することや他者を傷つけ、蹴落とすことよりも「自分の目的達成のために」力を注いだことがわかります。

社会という枠組み・現実という世界の中でどのような役割を取り組むべきなのかを考え、様々な学びに時間をかけ、経験し、学ぶことに意味を見出したのでしょう。

また、の中ではこのアスペクトに関して「役割を引き受け、遂行するという進化の欲求と意図を持つ」「自分の力をどのように確立し、どのような性質の社会の役割や仕事に投影させるのかという洞察を与える」「自分が身を置く社会や文化の中でどのようにそれを実行、実現できるかということを学ぶ」「自分の外側(社会権力や文化・家庭などの環境)に関連した学びを得てきただろうし、これかも得ていくだろう」(P.234)と書かれています。

「魂の進化」という視点に立つと土星の示す社会や決められた範囲・枠組みの中で自分ができることを仕事や立場として取り組み、自分らしい力を高めていくことが重要となります。

自分の力を高めていく行動を取れたとしてもこの土星と冥王星は90度という葛藤の配置をしていますから、外側に働きかけることへの葛藤があったようです。

それはなにも現世だけのことではなく、前世や過去生レベルにおいて自分の役割を全うすることが理解できなかったり、自分の主張が拒否されたり、対立を生むような状況を体験してきたのではないかと推測できます。

(拒否されたり対立を生むことをさけたかったから叔父の手前、天体観測を続けた結果を大々的に出版することはせず、晩年になり気持ちが傾いたと読めますね)

そのことを示すようにこのアスペクトには「自分の権力を主張する(自己責任)」という課題を持ち合わせています。

しかし、これは「ただ主張すればよい」というものではなく、「責任」という言葉からは逃れられません。

いかに外側からの働きかけがあろうと自分の世界は自分で創っているのです。

そして、自分の世界は自分で創っているのですからその責任の所在は自分自身です。

社会や誰かさんではありません。

自分としっかりと向き合うことによって見つけた自分らしく表現できる事柄や役割を実現するためには勉強や下準備に時間を費やすことが必要となります。

コペルニクスは土星冥王星の学びを根気よく取り組み、最後には自らの考えをまとめます。

出版本の校正刷りが完成したのはコペルニクスが亡くなる日です。

人生の後半にようやく「自分が見つけた考えを主張すること(土星冥王星90度)や他者に共有する(太陽冥王星180度)ことで自分の役割を全うする(土星冥王星90度)」ことができたのではないでしょうか。

それまでの長年の葛藤が昇華され、統合された瞬間です。

社会との関りの中で多くのことを学び、理想を実現するために学び、仲間や同志と繋がっていく。

そして、観測を続ける並々ならぬ努力なしではコペルニクスの成果はなかったでしょう。

  • 海王星×冥王星 超自然的な現象を探求する力・夢と理想の性質を知る
  • 60度 対立と創造性・自己内省を深めることで全く新しい進化目的を達成していく

60度はよく、調和・才能や可能性といった意味として紹介されることが多いのですが、この本では60度は「比較や対比によって進化目的を理解する・自分の内側から全く新しい個性を見つけるため異外的環境の影響から自分を隔離させる必要性がある」と述べられています。

環境と隔離することで新しい進化目的を達成するための手法やスキルを用いればよいのか考え、取り組めば良いのかと深く自分と向き合うことができます。

海王星と冥王星の60度というアスペクトは今を生きるほとんどの人が持っています。

この本が書かれた1985年前後では約75%が持つと書かれています。

超自然的・行動な感受性・芸術・霊的・奉仕業務といった意味がありますから、想像力を活かして表現することや神秘の世界を紐解きたい、触れたい、といった事柄に興味を持つ時代です。

このアスペクトのプラスの作用は超自然的な現象を探求する力とするコペルニクスに当てはまるような意味がありますが、マイナスの作用は妄想・虚偽・精神の混乱という意味があります。

今の世の中をそのまま表しているような意味ですね(^-^;

この本の中では「多くの人々は自分のエゴを中心とした個人としての存在感覚を手放すことを恐れている」と書かれています。

つまり、自分は「自分」というあくまで「個人」であってそれ以下でも以上でもないとする考え方のことだと思われるので、簡単に言い換えると「魂としての実体のない自分という存在を認めない」とする姿勢ではないか私は考えます。

またこうも書かれています。

「反対に自分の意識を海自体の中に捉えられる人はとても稀である」と。

これは冥王星が示す「分離と統合」という経験欲求と関連しています。

そもそも、ジェフリーは「冥王星には魂そのものである」と定義しています。

どのような人でも行動の75%~80%過去の影響を受け、原動力や出発点・原因・土台・ベースであるとします。

魂が「体験したい」という欲求を持って生まれた時は「分離」の意識です。

反対に沢山の体験を通して魂の故郷である源へと戻っていくことは「統合」の意識。

まず初めに「コペルニクスの魂がどの段階であるか」を推察しましたが、この段階によって「分離する」=生きる力をつける・技術を身に着ける・人と関わることを学び、個性化をはかる(個人力・個性化)としているのか、

「統合していく」=これまでの生き方をまとめ、自分らしく表現したり、人々への働きかけや目に見えない世界を信じ、共に生きることを学ぶ(全体と共に生きる)という生きる上でのテーマが浮き彫りになります。

「個人の魂の学び」ですから、「分離が悪い」とか「統合が優れている」ということではありませんので注意が必要です。

海王星と冥王星のアスペクトは「次から次へと夢を追いかけ、この夢の中には長い間求めている”何か”もしくは”意味”がある」と書かれています。

コペルニクスも分が心底満たされる”なにか”を求めていたのではないかと上の方で書きましたがここが当てはまりますね。

その”なにか”を求めて行動し続けることでたどり着く場所は「求めているものは”すでにそこにあった”」ということ。

これはどういうことかというと本の中ではこのように述べられています。

究極の意味の真意を特定することができないと、夢=究極の何か と捉えて夢を追いかけることに終始してしまう。

しかし、この行動・過程によって妄想と幻想の性質を悟らせる。

「夢」は個人の想像力によってもたらされるため、長い時間を要する。

しかし、いずれ夢は消耗されるもの。

夢が消耗し、使い果たされたとき「もう失うものはない」という信頼と自身を創った創造の源と統合する欲求と共に逆風に立ち向かうことになる。

このプロセスが始まった時、神がかったようなインスピレーションを受け始める。

この文章を読んだとき、とてもハッとしました。

夢が叶うとそれはもう夢ではなく現実であり、また新しい夢を見つけていく必要があります。

新しい夢を追いかけ続けていくとたどり着く場所にはもう何もなく、ただ在るのは”今を生きる自分”。

全てを得てきたのだから、今を生きるために人生に立ち向かい、もう腹を括ってすべてを出し切るのみ。

そうした生き方をされている人はこの世にいるのでしょうか・・

「魂や創造の源との一体となって現実を生き始めると神がかったようなインスピレーションを受け始める」と書いていますが、、

夢または妄想を特別な存在からの啓示と謳う人もいますし、妄想と現実の区別がついていない人は沢山います。

そのような人がスピリチュアルや占いに関わると誇大妄想が激しくなり、人を巻き込んでしまうともうそれは詐欺となります。

また、現実逃避する癖があったり、目の前の問題を直視できない、したくないほどの問題を抱えている場合もあるでしょう。

「自分自身とはなにであるのか」を人生を通して学び、見つけていこうとしているのですから、その反対を行くような現実逃避・妄想をするのではなく、逃げてしまう自分と向き合う、正す心が大切だと私は思うのです。

冥王星が示すような辛い現状があったとしても、人は必ず自分の力で起き上がる力と変容していく力を持っているのです。

コペルニクスの魂の成長段階は「個性化段階」ではないかと私は推察しましたが、魂の学びの折り返しの手前であるように思います。

魂の出発点である「創造の源」からの出発(分離)から到着地(統合)に向かう中間より手前ではないでしょうか。

魂の新しいテーマの浮上してきている状況ですから、この生涯でどう取り組むかによって次の人生が変わってくるのでしょう。

今を生きる我々はほとんどの人が持っているアスペクトですから伝えたいことは「妄想と幻想は混乱を起こす場合もあれば、魂と繋がり・一致による魂の成長をサポートするようなインスピレーションをもたらしてくれる」ということ。

目に見えない世界はなにも特別なものではなく、自然とそこにある世界です。

コペルニクスもまた、自らの夢を追いかけ、地道な努力を重ね続けたからこそ得られたひらめきやインスピレーションとして降りてきたものがあったのでしょう。

この海王星と冥王星のアスペクトは個人の力だけではなく、永続的な価値や意味を持つことになります。

コペルニクスの考え方が今でも残っているのはこの惑星のアスペクトが象徴しています。

冥王星の対極点

ジェフリーは冥王星の対極点、つまり反対側の場所が「魂の進化の方向性を示している」と述べています。

これはこれまでの占星術にはなかった考え方ではないでしょうか。

コペルニクスの進化の方向性は乙女座の反対側である魚座7ハウスとなります。

この項目の一つ上では魂のスタートや目に見えない世界について書いてきましたが、コペルニクス自身、宗教という垣根を超えたもっと大きな神秘の世界の存在を知っていくことや夢を実現していくことでもう失うものはないという自信と魂と共に自分の人生を生きるという勇気を持つことを体験してきました。

1ハウスの冥王星は衝動的な行動を通じて自らが求める”なにか”を発見するために並みならぬ努力として現れました。

そうすることで自分自身という存在を発見し、自分らしい形を確立していくことができたのです。

しかし、進化の方向性を考えると「自己像の確立」だけではなく、7ハウスの対人関係・パートナーといった自分と対峙する別の世界への働きかけや社会性を身に着けていこうとしています。

「1・4・7・10」ハウスは新しいサイクルの始まりを意味しています。

1ハウスに冥王星に持つコペルニクスの進化の方向性が7ハウスなのでこれまでのテーマから新しいテーマに取り組めるように今生を生きようとしていることがわかります。

冥王星は乙女座(6ハウス)であり、進化の方向性は7ハウスというように6ハウスと7ハウスが順番に巡っているのも興味深い部分です。

前回の「コペルニクスのサビアンシンボル」という記事において私は「コペルニクスは前世の中で高度な知識と能力を高めてきた」と書いたのですが、このの中でも「ただ働くのではなく、適切な仕事ができるようになる。その仕事や役割は持って生まれた能力や素質である(過去生での努力に由来する)」P.102と書かれています。

前世の経験の中でスピリチュアルといった魂や目に見えない存在を受け入れる地盤はできていたのですが、その地盤を少しでも固くするために今生は現実を生きることや求められる役割をこなす、理論や定義など細かい部分を知っていくことが重要だったのでしょう。

「確かな部分」を高めていくことで人生の中で本当に取り組みたいことや重要なものを見つけることができたのです。

進化の方向性である7ハウスは対人関係の場所ですから「他者の意見に耳を傾けることや他者と共に経験する」という要素が加わります。

そして、長年蓄えられた観測した情報を元に自らの考えをまとめた晩年の行動(仲間の勧めによって出版する運びになった)が当てはまります。

彼が持っている知識は他者にとって「真実」に映り、必要としている人へと分け与えることができるようになります。

最後の最後でここを達成できたのです。

校正刷りが仕上がったのはコペルニクスが亡くなる当日のことでした。

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今回はここまで

さて、ここまでコペルニクスの「冥王星」に焦点を当てて読み解いてきたのですがいかがでしたでしょうか。

書いていてとても長くなってしまったので、次の記事では太陽と月の交点である「ドラゴンテイル・ドラゴンヘッド」に焦点を当てて記事を書こうと思っています。

ここまでお読みくださりありがとうございました☺

Tomomi

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ABOUTこの記事をかいた人

おこしやす。Tomomiです♡ 西洋占星術を学ぶうちにあれよあれよと占星術師となり、哲学・物理学・宗教・心理学・数学・歴史・神智学など多岐に渡る書籍とにらめっこの日々。最近は洋書漬け。星の動きはInstagramに投稿中。こちらのブログでは気になった人のホロスコープを読んだり、感じたことなどの徒然を。 ”持って生まれたホロスコープには自分が体験したいと願ったことが秘められています。迷ったとき、自分の感覚に自信がないとき・・生まれた時の天空図には「生きていくためのヒントや方向性」が記されています。” 私は魂の意図を読み取り、鑑定書を作成しています。